MASATAKA AKITA 秋田 真孝 メカトロ事業部・フィールドエンジニア
仕事内容
産業機器メーカーに常駐して、国内および海外の鉄鋼メーカーの「鉄鋼プロセス溶接機」の品質管理を手掛けています。通常、鉄板はトイレットペーパーのように長いシートを巻き上げた“コイル材”として生産されますが、シートとシートの継ぎ目部分をつなぎ合わせていくのが「溶接機」の主な役割。最近の自動車に使用する鋼板は軽量化のために、鉄板を高張力に保って薄くする形が増えており、溶接機にはますます高い精度が求められています。私たちが現場に訪れた際にはシーケンス図を見て「運転方案」通りに動くか、空圧回路や油圧回路が図面通り接続されているか、電気の配線は適切かといった多様な観点からチェックを繰り返していきます。
Question入社動機と1年目の頃の思い出を教えてください。
大手のお客様先で自分の至らなさを思い知る。
フィールドエンジニア(FE)や設計、生産管理など様々な分野の仕事に携わるチャンスがある点が、マイスターを志望した大きな理由です。事業所も多彩ですから、配属後にも自分自身のキャリアを磨きながら、スキルを構築し、その後新たな業務にチャレンジできる柔軟さにも魅力を感じました。
FEを志望したのは、お客様先で作業をする関係上、出張する機会が多いという話を聞いたから。いろいろな場所でモノ作りを見てみたいという気持ちがあったんです。実際、1年目から九州のメーカーのメンテナンスに出かける機会に恵まれました。歴史ある製鉄所だけに、過去多くの事故が発生した教訓から、例えば、私たちの配属先の社内では安全帯が必要ないとされる場所でも装着を求められたりしました。安全管理に関する厳格なルールを敷いていることにかなり驚きました。また、経験豊富なお客様を前にすると自分の知識不足が露呈し、どうやって話を進めたらいいのかわからなくなってしまったのも苦い思い出です。これを契機にさらなる自己研鑽を目指そうと気を引き締めました。
Question仕事の中で感じるやりがいは?
トラブルを乗り越えて、成長をする自分がいる。
不具合が発生したとしても、初めの頃は自分一人ではなかなか解決することができませんでした。先輩社員の助言を受けたり、現場で働くいろいろな人とコミュニケーションを取りながら、なんとか復旧できたときは大きな達成感を得ました。
印象に残っているのは、ボタンを押しても機械が上昇しない不具合に遭遇したとき。よく調べると機械的には間違っていなかったのにもかかわらず、真逆の動きをしていたことが判明しました。最終的には信号にトラブルがあるのだろうと予測し、制御ソフトウェアを調整してトラブル回復に至りました。実は学校ではソフトは触り程度しか学んでいません。それでも自分で調べたり、人に聞いたりして問題を解決に導けたことは大きな自信となりました。働き続けながら自分の中に新しい知識が蓄積されていくのも喜びの一つ。2年目の今では後輩たちに教える機会もあるのですが、学んできた知識を他の誰かに伝えられるというのも面白いと感じています。
Questionこれからの目標は?
誰からも信頼されるエンジニアになりたい。
制御系の仕事に関しては、私に任せておけば大丈夫と思われるレベルになりたいですね。もちろん、到達するのは簡単ではありません。機械が図面通りに組み上がっているかを確認する作業を任されることがあるのですが。厳しいお客様であれば許容誤差がわずか0.05mmということも。そこまでの精度が出せるプロフェッショナルに成長するためにも、自分で調べて問題解決をするのはもちろんのこと、周囲のプロフェッショナルな先輩に臆せず質問を投げかけて、情報を蓄積していくのも大切だと思っています。だからこそ、聞いたことはメモに取るように意識しています。
出張に行きたいと思っていましたが、2年目夏にはブラジルの鉄鋼所の立ち上げのために現地に行くことが決定。順調にスケジュールが進めば1か月、トラブルが続けば半年は工期がかかるでしょうか。ブラジルでもいい経験を積み重ねていくことで、次のキャリアに活かしたいと思っています。
ADVICE
就職活動アドバイス
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥
私は今、主に機器シーケンスを調整・確認する仕事をしていますが、専門学校時代に少し勉強したぐらいで、入社した当初はほとんどわからない世界でした。しかし、質問をすれば周囲の先輩が丁寧に教えてくれるので、なんとかここまで頑張ってくることができました。どんな分野の仕事に就いても、必ずわからないことが出てくると思いますが、「質問しすぎなんじゃないか」と臆することなく、周囲の先輩を頼ってください。まさに「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」です。また、よく学生から「なんの資格を取ればいいですか?」と聞かれますが、マイスターでは無駄になる資格はありません。入社後でかまわないので、通信教育などの研修制度や勉強会などを活用して、自分を磨いてください。
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